ご挨拶

服部教授

 第22回日本循環薬理学会の学術集会をお世話させていただくにあたりご挨拶申し上げます。
 日本循環薬理学会は、循環薬理学者の有志が集う循環薬理研究会として1991年にスタートしてから、1999年になって日本循環薬理学会を標榜する会に成長し、今回で第22回目の学術集会を迎えることになりました。これまでの当番幹事の先生方のご努力に感謝いたしますとともに,この伝統ある会をお世話させていただくことを大変嬉しく、また光栄に思います。
 循環薬理学の研究も、分子生物学的研究のみならず、形態組織学、生化学、電気生理学、そして基礎薬理学から臨床薬理学、創薬に至るまで非常に広範な分野に及んでおり、今年は、「新たなカッティングエッジリサーチの探求」をテーマに、先駆的な、あるいは独創的な、あるいは斬新的な情報を交換する絶好の機会にできればと願っております。
 今回の学会では特別講演として、富山大学附属病院院長、井上博先生をお招きして、心房細動の治療に関するご講演を賜ります。井上博先生は,心房細動をはじめとする不整脈の薬物治療では日本をリードする臨床研究者であり、ご講演では最新の心房細動の薬物治療に関する考え方の一端をご紹介していただけるものと思います。また「糖尿病病態における血管内皮細胞機能研究の新しい展開」と題したシンポジウムを企画いたしており、今や国民病化しつつある糖尿病、その合併症にとって重要な糖尿病性血管内皮機能障害に焦点をあてて、その病態機序の解明、新規治療法開発につなげる話題を提供してくれるものと思っております。
 本学会では、研究会を学会に改めた1999年以来、次世代を担う人材育成のために、40歳以下を発表者の対象とした”Young Investigator’s Award”を設立し、若手研究者の口頭発表を積極的に奨励いたしております。循環薬理学を研究している大学院生や若手リサーチャーにとっては、研鑽を積む貴重な機会ですので、是非チャレンジしてくださるよう期待しております。開催日の11月30日は、ちょうど時期的にも、冬の富山湾を代表する味覚である氷見の寒ブリが上がり始まる頃で、それを味わいながら、学会後の懇親会でも交流を深めていただければ幸いです。
 末尾になりましたが、本学会を有意義なものとするため、多数の先生方にご参加いただき活発な討論が展開できるようにお願い申し上げます。  

 平成24年7月

富山大学大学院医学薬学研究部
分子医科薬理学講座
服部 裕一

学会事務局

第22回日本循環薬理学会事務局

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